投資信託のリスク



投資信託は元本が保証されていない金融商品で、よく『リスク(risk)』という言葉が使われますが、では具体的に投資信託にはどのようなリスク(risk)があるのでしょうか?

投資信託のリスク(risk)を説明する前に、まずはリスク(risk)という言葉について考えてみましょう。

辞書でリスク(risk)を調べると『危険。危険度。「―を伴う」「―の大きい事業」』と記載されていますが、まずリスク(risk)はコントロール可能な危険の事で、一方『danger』は自分ではコントロールできない危険の事を指します。

金融商品においては、リスク(risk)とdangerどちらの商品、投資法もあるのですが、当サイトで推奨しているインデックス投信で異なる値動きをする市場、金融商品へ分散投資する投資法は典型的なリスク(risk)をコントロールする事ができる投資法です。

リスク(risk)という言葉を聞くと怖いと感じる方がいるかもしれませんが、投資にリスク(risk)はつきものです。

しかしリスク(risk)をとって投資した結果、銀行預金(定期預金)では得る事ができないほどの大きなリターンを得る事が可能ですので、リスク(risk)を上手にコントロールし、付き合っていくことが大切なのです。

ちなみに金融商品、投資の世界でリスク(risk)とは具体的にはその金融商品の価格変動(値動き)が激しい事をいい、価格変動が激しい金融商品というものは資産価値が大きくマイナスになってしまう可能性もありますが、逆に大きくプラスになる可能性もあるということなのです(ハイリスクハイリターン)。


◎ローリスクローリターン

・値動きが安定している=資産価値が大きくマイナスになる可能性は低いが、資産価値が大きくプラスになる可能性も低い。

インデックスファンドで分散投資するなど・・・

◎ハイリスクハイリターン

・値動きが激しい=資産価値が大きくプラスになる可能性もあるが、逆に資産価値が大きくマイナスになってしまう可能性もある。

個人投資家が個別株に狙いを絞って投資するなど・・・

 株価変動リスク(価格変動リスク)の説明



価格変動リスク(株価変動リスク)とはマーケットリスクとも呼ばれ、毎日の株価変動によって投資している金融商品(株式・債券・投資信託など)の価格(基準価額)が下がる可能性があるリスクの事です。

株式、債券などは毎日、「企業の業績・政治・金融・金利・為替」などさまざまな影響を受けて変動していますので、株価変動(価格変動)によって投資している金融商品(株式・債券・投資信託など)が元本割れするリスクがあるのです。

投資、資産運用をするうえで価格変動リスク(株価変動リスク)は避けられませんが、インデックス投信などで異なる値動きをする市場、金融商品へ分散投資すれば、投資している全ての金融商品が一度に値下がりする可能性は低いため、ある程度、価格変動リスク(株価変動リスク)をコントロールする事が可能となります。

 金利変動リスクの説明


金利変動リスクとは金利の変動によって投資している債権(債権に投資している投資信託)の価格(基準価額)が下がる可能性があるリスクのことで、金利変動によって投資している債権(債権に投資している投資信託)が元本割れすることがあるのです。

基本的に債券の価格は以下のような特長があります。

・市場金利が上がる⇒「債券の価格が下がる」

・市場金利が下がる⇒「債券の価格が上がる」

金利が上がれば現在、発行されている債券の価値は下がります。

だって金利が上がっているにもかかわらず、金利が低い債券を購入したら、どー考えても損ですからね。

例えば利率0.1%の債券を購入しているときに(固定金利と仮定して)、市場金利が上がり、利率0.3%の債券が発行されたらどうですか?利率0.1%の債券を購入する人はいなくなりますので、利率0.1%の債券の価格を下げるしかなくなるのです。

ですので、市場金利が上がれば債権の価格が下がるので、その場合は投資している債権(債権に投資している投資信託)が元本割れする可能性がありますよ、と言う事です。

 為替変動リスクの説明


為替変動リスクとは外国為替相場の変動により投資している外貨建て金融商品(株式・債券・投資信託・外貨預金・外貨MMF・FX)の価格が下がる可能性があるリスクのことで、為替相場の変動によって投資している外貨建て金融商品が元本割れすることもあるのです。

為替変動と外貨建金融商品の基準価額の関係は以下の通りです。

・外貨に対して円安(1ドル100円⇒110円など)⇒「外貨建金融商品の基準価額が上がる」

・外貨に対して円高(1ドル110円⇒100円など)⇒「外貨建金融商品の基準価額が下がる」

上記の事から基本的に円高になれば外貨建金融商品の基準価額が下がりますので、これらの金融商品に投資している投資家にとっては不利になる可能性があるのです。

 信用リスクの説明


信用リスクとは投資した金融商品(株式・債券・投資信託など)の投資先(企業・国)の経営状態、財政状態などの信用状態の変動によって投資した金融商品の価格が下がり、元本割れする可能性があるリスクのことです。

例えば株式投資した企業の経営状態が悪化し、もしも経営破綻してしまった場合、最悪、投資した資金を回収できない場合があり、信用リスクが生じた株式は投資する投資家がいなくなるため価格を下げるしかありませんので、その結果、元本割れする可能性が出てくるのです。

また企業だけでなく国が発行している債券であっても、国の財政状態が悪化すれば約束された利金が支払われず、予定通り償還が行われない可能性もありますので信用リスクはあるのです。

信用リスクについては、『ムーディーズ、スタンダードアンドプアーズ』などの格付け機関が独自の調査に基づいて、「Aaa、Aa1、Aa2・・・」というように、信用リスクを格付けしています。

 カントリーリスクの説明



カントリーリスクとは投資した海外の金融商品(株式・債券・投資信託など)が、その国の政治、経済、社会状況が不安定になったため、投資した金融商品の価格(基準価額)が下がり、元本割れする可能性があるリスクのことです。

戦争、暴動、内乱、革命、自然災害等が起こると投資した資金を回収する事が難しくなりますので、投資した金融商品の価格が下がり、元本割れするリスクが出てくるのです。

一般的に先進国に比べて新興国(中南米、アジア、アフリカなどの発展途上国)のほうがカントリーリスクは高い傾向にあります(カントリーリスクが高い金融商品は、その分、大きなリターンも期待できます)。

 流動性リスクの説明


流動性リスクとは投資した金融商品(株式・債券・投資信託など)を現金化することができない、時間がかかる、または投資家にとって不利な条件でしか換金することができない可能性があるリスクの事です。

・流動性リスクが低い⇒「金融商品を換金しやすい=◎」

・流動性リスクが高い⇒「金融商品を換金しにくい=×」

一般的に投資信託は流動性リスクが低い金融商品だといわれており、不動産や、株式の中でも非上場株式の流動性リスクは高いといわれています。

 繰上償還リスクの説明


繰上償還リスクとは償還期間が設定されている(満期)、または無期限の投資信託(ファンド)にもかかわらず、一方的に信託期間の途中で償還(投資家に投資したお金が返還される)されてしまうことで、繰上償還を行う条件は目論見書に記載されています。

株式や債権に投資している投資信託の場合、投資信託会社は投資家から集めた資金を複数の株、債券などに投資し運用していますが、その投資信託(ファンド)が人気がなくなるなどによって運用資金(純資産総額)が少なくなると効率的な投資、運用ができなくなるため、やむを得ず繰上償還されてしまう事があるのです。

繰上償還されてしまうと満期まで預けていれば得られるであろう利息が得られなかったり、償還された資産を再び投資する場合は新たな投資先を探さなければならなくなったりしますので、投資家にとっては不利益を被る可能性が高くなってしまうのです。

ですので投資信託を購入する場合、特にインデックスファンドに投資する場合などでも、手数料(販売手数料・信託報酬・信託財産留保額)も重要ですが、同じくらいの手数料であれば『繰上償還リスクの低い=純資産総額が大きい』ファンドを選ぶ事も重要になってくるのです!

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